1.サービス内容について
1-1 Japio世界特許情報全文検索サービス(Japio-GPG/FX)は、日本(JP)、米国(US)、欧州(EP)、中国(CN)、韓国(KR)をはじめとして、Japioが特許公報を収集した国や地域、機関の公報全文、および、DOCDBに含まれる世界の特許情報を、中国語などの公報記載言語に加え、機械翻訳技術を活用して翻訳した日本語で横断的に一度に検索できるようにしたサービスです。
本サービスは、Japioと株式会社発明通信社が協同開発しました。
1-2 世界の特許情報を、日本語で横断的に検索・表示できることです。
日本、米国、欧州、中国、韓国、PCT、ドイツ、フランス、イギリス、台湾、カナダの公報全文や、DOCDBの英文の発明の名称・要約の機械翻訳データ(英→日、日→英、中→日、韓→日、独→英、仏→英、仏→日等)を蓄積している他、米国特許和文抄録、欧州公開特許和文抄録等を蓄積しています。
検索式として日本語や英語の技術用語が指定された場合は、機械翻訳の日本語や英語等、入力された言語データと同じ言語で蓄積されている情報を検索します。
また、発明の名称や要約、公報全文は、英語と日本語、中国語等と日本語を表形式で対訳表示もできるので、英語や中国語の読解支援等にもつながります。
※フランス公報で、フランス語と仏英機械翻訳、その英日機械翻訳データを蓄積しているのは、おおむね2019年以降に発行された公報です。
それ以前の発行分については、仏英機械翻訳データとその英日機械翻訳でデータだけを蓄積しています。
1-4 操作は、多くの情報検索サービス同様、Web画面で行います。
検索には、「項目検索」の他、「番号検索」と「クエリー検索」があります。
「項目検索」とは、定められた検索項目の欄に具体的な技術用語や分類を入力して検索するものです。
「番号検索」では、出願番号や公報番号などを検索できます。
「クエリー検索」とは、利用者が自由に検索項目を演算子で組み合わせて、技術用語や分類を指定して検索するものです。
出力は、「検索結果一覧表示」⇒「表示様式選択表示」の順に操作を進めます。
1-5 EPOが提供する、世界の約100の国や地域、機関の特許等の書誌情報と要約文を収録したデータベースです。
収録国には、Japio-GPG/FXで公報全文を蓄積している日本、米国、欧州、中国、韓国の5庁、世界知的所有権機関(WIPO)等の外に、ブラジル、ロシア、インド等の注目新興国の特許情報も含まれます。
DOCDBは、EPOの審査用検索システムの他、Espacenet等EPOの様々なサービスに利用されています。
また、多くの商用サービスでも利用されています。
1-6 「AI翻訳サービス」は、特許公報に特化した 高精度なAI翻訳機能を活用してより良い品質の機械翻訳を提供するサービスです。
作成したテキストをテキストボックスに入力して翻訳することができるほか、指定した公報番号の内容の翻訳および、AI翻訳ボタンが表示されている文献を翻訳することができます。
次のような特徴があります。
特徴1:独自開発の言語資源とノウハウにより、特許特有の表現も更に読みやすく、
構文の正確性や流暢さが飛躍的に向上。
特徴2:多言語に対応している(日英、英日、中日(簡体字/繁体字)、独日、仏日、露日、韓日、西日、葡日)。
特徴3:各種出力形式に対応(Excel、PDF、txt) 。
特徴4:テキストのハイライト機能により、目的単語を素早く把握できる。
※PDF出力では、文中図や、ハイライト表示を指定した部分も含めて、PDF出力できます。
詳しくはこちらをご参照ください。
1-7 Japio-GPG/FXでは既に蓄積されている機械翻訳は、主に統計的機械翻訳(SMT)を導入し、技術用語の翻訳などの点で、既に一定程度高品質ではありますが、一方で、読みやすさ向上の観点では改善の余地がありました。
AI翻訳サービスでは、その場で翻訳する方式を用いており、翻訳に多少の時間が掛かりますが、特許公報特化型のAI翻訳エンジンを用いて、従来の翻訳に比べて、読みやすさを飛躍的に向上させております。
従いまして、精読が必要になった時や、既に蓄積されている機械翻訳でうまく翻訳できていないと感じた時などに、AI翻訳のご利用をお勧めいたします。
2.蓄積データ
2-1 DOCDBのデータ蓄積期間に準じています。
DOCDBのデータの蓄積期間は、国ごと、項目ごとに違いますが、概ね、1976年以降に発行された世界の約100の国と地域、機関の情報を蓄積しています。
2-2 概ね、下記のようになっています。詳しくは、サービス窓口にお問い合わせください。
〔JP〕(日本語、英語で検索可能)
・1983年〜特許/実用の公開(含む公表/再公表)/登録/公告公報
〔US〕(英語、日本語で検索可能)
・1976年〜特許の公開/登録公報
〔EP〕(原語、英語、日本語で検索可能)
・1978年〜特許の公開/登録公報
〔CN〕(中国語(簡体字)、日本語、英語で検索可能)
・1985年〜特許/実用の公開/登録公報
〔KR〕(韓国語、日本語、英語で検索可能)
・1979年〜特許/実用の公開/登録公報
〔PCT〕(原語、英語、日本語で検索可能)
・1978年〜特許の公開公報
〔DE〕(ドイツ語、英語、日本語で検索可能)
・1976年〜特許/実用の公開/登録/公告公報
〔FR〕(フランス語、英語、日本語で検索可能)
・1976年〜特許/実用の公開/登録公報
〔GB〕(英語、日本語で検索可能)
・1976年〜特許の公開公報
〔TW〕(中国語(繁体字)、英語、日本語で検索可能)
・1991年〜(1992年を除く)特許の公開/登録公報、実用公報
〔CA〕(英語、フランス語、日本語で検索可能)
・1976年〜特許の公開/登録公報
※〔JP〕の実用新案のうち、1983〜1992年に発行された公開公報については、
発明の名称、クレームと図面の簡単な説明のみ。
※〔CN〕、〔TW〕、〔KR〕と〔CAのフランス語〕の英語検索については、発明の名称と要約のみ。
※〔PCT〕については、公報が英語で発行されている場合、機械翻訳などによる英語データが
ある場合に限ります。
※〔FR〕フランス語で検索可能なのは概ね2019年以降発行分
2-3 Japioは、5庁をはじめとして収集した国や地域、機関の公報書誌データと全文、さらにその日→英、英→日、中→日、韓→日に機械翻訳した日本語情報を追加しました。
欧州、ドイツ、フランス公報の内ドイツ語、フランス語で発行された公報については、原語データに加え、独→英、仏→英の機械翻訳データ、及び、さらに英→日に機械翻訳した日本語情報を追加しています。
PCT公報の内、英語、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、日本語で発行された公報については、英日、中日、韓日、独英日、仏英日、日英の機械翻訳データを、これら以外の言語で発行された公報については、それらの言語の英語機械翻訳データ及び、英→日に機械翻訳した日本語情報を追加しています。
人手により日本語に翻訳されたデータとしては、米国特許和文抄録、欧州公開特許和文抄録、中国公開特許和文抄録を追加しました。
また、日本、中国、台湾の出願人、発明者名については、日本語、中国語の表記を追加しました。
分類については、日本の文献を対象にFI、Fタームでも検索できるよう、データを追加しました(ある期間、中国文献の一部にも付与されてます)。
加えて、検索結果の一覧表示や表示様式選択表示で代表図を表示できるよう、データを追加しました。
さらに、公報PDFデータも追加しています。
2-4 はい、世界の約100の国と地域、機関にわたるファミリー情報を蓄積しています。
拡張ファミリーも表示できます。
2-5 はい、蓄積しています。
■全図面
対象国:日本、米国、欧州、中国、韓国、ドイツ、台湾
「全図面表示」ボタンから全図面を見ることができます。
■代表図
対象国:日本、米国、欧州(EPO、スイス、ドイツ、フランス、イギリス)、中国、韓国、PCT、台湾
一覧表示、表示様式選択表示で代表図を見ることができます。
それ以外の国や地域、機関についても、公報のPDFをご覧になれば、全図面を見ることができます。
または、EspacenetやPATENTOSCOPEのリンク先で、全図面を見られる場合があります。
2-6 はい、5庁(日米欧中韓)、PCT、ドイツ、フランス、イギリス、台湾、カナダについて、データがある限り、日本語に機械翻訳しています。
また、その他の国も、英語のデータがある場合、日本語に機械翻訳しています。
2-7 はい、見ることができます。
@「JPドシエ」ボタンをクリックすると、J-PlatPatの「特許・実用新案番号照会/OPD」にアクセスできます。
発行国と番号(出願または公報)を入力することにより、日米欧中韓に加え、国際出願などのパテントファミリーについて、審査情報・引用文献情報を一括で参照可能です。
A「EPO Global Dossier」をクリックすると、EPOの「Global Dossier」に直接リンクし、ワンクリックで個別案件の審査書類情報を表示します。
B 「USドシエ」をクリックすると、USPTOの「Global Dosser」サイトにアクセスできます。
発行国と番号(出願または公報)を入力することにより、日米欧中韓の審査情報を参照できます。
2-8 はい、見ることができます。
@日本の経過情報
・画面上部の「経過情報」のプルダウンメニューで、経過情報を選んで、出願番号から照会できます。
・詳細表示画面では、日本の文献に、「経過情報」のリンクボタンが表示されます。
リンクボタンをクリックして、その文献番号の経過情報を照会することができます。
AEP文献の経過情報
・「EPO Patent Register」のリンクより、EPOの経過情報を見ることができます。
・詳細表示画面のEspacenetへのリンクからINPADOC leagal statusを見ることができます。
B中国の法的状態
・中国文献には「CN法的状態」へのリンクがあり、リンク先の操作手順に従って、操作すると法的状態を確認することができます(詳細な審査経過を提供するものではありません)。
3.機能について(検索、表示等)
3-1 項目検索では、「発明の名称」と「要約」、「クレーム」、「詳細な説明」の4種類で、これら4種類を一括して検索する指定もできます(「全文」)。
技術用語は、日本語や英語だけでなく、すべてのPCT公開言語で検索可能です。
また、英語と日本語、中国語等、複数の言語が混在する検索式も指定できます(例えば、インク+ink+油墨 の指定も可)。
クエリー検索では、上記の各検索項目に言語の種類などを指定して検索できる項目を設けています。
3-2 いいえ、階層検索は行いません。
項目検索では、階層検索に代わる機能として前方一致検索をご利用ください。
クエリー検索では、指定した分類範囲を検索できる範囲指定検索をご利用ください。
3-3 はい、できます。
項目検索では、原則として異なる項目同士のOR検索はできませんが、分類検索については特別に、異なる分類同士をOR検索できます。
この機能により、CPCやFI、Fタームを論理和で検索できます。
クエリー検索では、分類を含め全ての検索項目をAND/ORで自由に組み合わせて検索式を作成できます。
3-4 はい、できます。
3-5 はい、できます。
ただし、ANDやORに優先順序がありませんので、指定順に処理されます。
演算の順序を指定したい場合は、カッコで指定してください。
括弧の内から外へ検索します。
例:A+BのOR結果とCのANDの場合は、(A+B)*CまたはC*(A+B)
3-6 簡易SDI機能があります。
キーワードや技術分野などの条件を指定し、その条件に該当するデータが最近更新されたか否かを確認することができます。
直近の更新分(更新1週分)または直近とその前の更新分(更新2週分)について確認することができます。
なお、データ更新予定は、ログイン画面でご案内しています。
3-7 集合間演算はできませんが、代替機能があります。
同様の機能として、「検索履歴表示」があります。
検索履歴は最大300式を2週間自動的に保存しています。
検索履歴の履歴番号(Hxx)を参照し、クエリー検索画面で、それらを演算子で組み合わせた検索式を作成することにより、集合間演算と同様の検索ができます。
また、「検索式登録」の機能を利用することもできます。
検索式の登録番号(Qxx)を演算子で組み合わせた検索式を作成することにより、同様の検索ができます。
履歴番号や登録番号が判っていれば、クエリー検索でも履歴番号や登録番号を組み合わせた検索ができます。
3-8 はい、できます。
「並べ替え」のキーはプルダウンメニューから選びます。
3-9 はい、見られます。
検索結果の一覧表示では、書誌と要約、代表図面等を見ることができます。
ただし、要約は日本語のみ表示します。
3-10 はい、できます。
無料と有料(オプション契約)のサービスがあります。
無料の「ダウンロード」は、書誌と要約の情報を1回の操作で最大5,000件まで入手できます(項目制限あり)。
有料の「MTダウンロード」は、書誌、要約、クレームまでの情報(機械翻訳の情報を含む)を、
10,000件/月または50,000件/月まで入手できます(オプション契約の内容により異なる)。
1回にダウンロードできる最大件数は、何方も2,000件/回です。
有料サービスでは、無料サービスでダウンロードの対象になっていない、機械翻訳データを含みます。
何方のダウンロードサービスでも、詳細な説明はダウンロード対象外です。
詳細な説明などダウンロードでは入手できない項目も含めてデータを入手するために、「ファイル出力」を用意しています。
3-11 はい、「しおり機能」があります。
「しおり機能」を使えば、一覧表示や詳細表示画面で検索結果を検証し、必要なものに「しおり」を付け、選択したものだけ印刷したり、ダウンロードできます。
検索結果がダウンロード機能の上限を超えている場合でも、必要な案件に絞って500件以内のデータをまとめてダウンロードできます。
オプションサービスを契約していただくことにより、しおり付与した文献を「MTダウンロード」できます。
3-12 はい、「用語検索支援システム」で調べられます。
日本語と英語の対の情報を用いて、日本語や英語の関連語を照会できます。
「用語検索支援システム」による処理結果からは、シソーラスとは異なりますが、入力した用語に対する異表記語・関連語等の情報が得られます。
3-13 はい、「出願人検索支援システム」で調べられます。
出願人の名称を日本語、中国語または英語で入力し、入力した文字列を含む会社の名称の日本語、中国語、英語の異表記を参照することができます。
3-14 はい、「発明者検索支援システム」で探せます。
発明者の姓または名を漢字(日本人等の場合)やカタカナ(欧米人等の場合)で入力し、日本語、英語の表記を参照できます。
3-15 はい、「出願人検索支援(名揺遷)」で調べられます。
入力した法人名から、名称変更の有無と時期を照会できます。
原則、日経平均の上位や出願件数の多い法人に関する、1990年以降の名称変更を対象としています。
3-16 ハイライト設定機能をご利用ください。
個々の文献の要約やクレーム、詳細な説明を表示している画面で、検索に用いた技術用語はもちろん、
見つけたい言葉を自由に設定して、色分けしてハイライト表示させることができます。
画面右に表示されるスペクトルバーの黒い線の密集度で特定の語が集中して出現する場所、
あるいは、複数の語が共に出現する場所が判り、クリックすると移動できます。
4.その他
4-1 一般のお客様は、1IDにつき、33,000円/月(税込)です。
調査会社や特許事務所のように、調査結果を第三者へ提供する場合は、99,000円/月(税込)です。
大学等の機関は、アカデミック料金を適用して、16,500円/月(税込)です。
追加でオプション機能をお申込みいただいた場合、AI翻訳サービスは、上記の定価の20%が追加されます。
MTダウンロードは、月の最大ダウンロード数により、10,000件/月が上記月額使用料の10%、50,000件/月が20%追加されます。
詳しくは、サービス窓口にお問い合わせください。
4-2 はい、できます。
お申し込みにより、試用IDを発行させていただきます。
試用期間は、1か月間です。
試用期間終了後は、別途、申込書によるお手続きによってのみ正式サービスが開始しますので、意図せず課金が発生してしまうようなご心配はありません。
なお、たくさんの方にお使いいただくため、試用IDのお申し込みは、原則、同一ご利用契約者様1回限り、とさせていただいております。
予めご了承の上、お申し込みいただきますようお願いいたします。
お問合せ:一般財団法人日本特許情報機構 サービス窓口
TEL:03-3615-5510
FAX:03-3615-5520
E-mail:service@japio.or.jp
詳しくはこちらをご覧ください。